大分県の風力発電を考える

風力発電を考える会おおいたのブログです。

【チラシ】関西電力は納得と合意の「公約」を実行せよ

(仮称)大分・臼杵ウィンドファーム事業の風車建設予定地に近い地域にチラシの無差別配布を行っています。

いかに、そのテキストと画像を掲載します。

(カラーの画像はチラシではトリミングしてモノクロに変換して印刷しています)

 

関西電力は納得と合意の「公約」を実行せよ

4月に、(仮称)大分・臼杵ウィンドファーム事業についての「環境影響評価書」が縦覧され、臼杵市民会館と坂ノ市公民館の2か所で「評価書」の説明会が行われました。「環境影響評価準備書」からの変更点や事業者の大分臼杵風力発電合同会社関西電力子会社)や環境影響評価を委託されたKANSOテクノスによる説明についての、私たちの会の見解をお知らせします。

主な変更点

風車の基数は減少(13→8) 

風車の大きさは拡大

最大高さ121m→136.5m 

風車直径86m→105m 

ハブ高さ78m→84m 

1基あたり出力

2千㎾→3.6千㎾

 


盛り土、切土は大幅縮小

「準備書」への経産大臣勧告や大分県知事意見を踏まえて、切り土、盛り土を大幅に縮小し、残土は建設予定地外で処理する、とし、構造物の安全性の改善がはかられています。

「評価書」では、工事用道路として、市道大志生木一尺屋線が追加され、広域農道関臼津線の交通量軽減がはかられていますが、大志生木地区には工事時の負荷が新たにかかることになります。

騒音・低周波

騒音では、一部で環境省指針の値を超えることを認め、「環境監視を実施し、問題が起きた場合には適切に対応することで、環境保全に努める」としています。

他の場所でも「騒音及び超低周波音については、 聞こえ方等に個人差がある項目であることから、施設の稼働後、 適切に環境監視を行います。 また、その結果、 騒音及び超低周波音による重大な環境影響が懸念される場合には、継続的な環境監視を必要に応じて実施し、 調査結果の蓄積を図るとともに、ホームページ等による公開に努めます。」と表明しています。

 

 

評価書は景観評価で「影響はない」と一方的に評価

評価書は景観への「影響がない」と根拠を示すことなく断言しています。

風力発電施設の審査に関する技術的ガイドライン」(環境省 2011)では、事業者がていねいにわかりやすく説明し広く関係者間の合意形成を繰り返しはかることとしていいますが、大志生木海岸など観光スポットに影響があり得るのに、観光関係者には意見を聞いていない、と説明会で言っています。

大分知事意見をふまえて、「評価書」ではフォトモンタージュを示していますが、これを見ると明らかに景観に影響はあります。

大志生木地区のフォトモンタージュ(チラシでは見やすくするため、風車の影を濃くしています)

 

「垂直視野角」(見た目の大きさ)を測定していますが、「影響がない」とする根拠は明文でしめしていません。

「技術的ガイドライン」は「シルエット比」(風車の高さと山の高さの比率)も、景観影響の測定法として紹介していますが、完全に無視しています。説明会で質問が出ると、KANSOテクノスは「ガイドラインに沿っていないところもあるが、国の審査は受けている」と国のお墨付きを得ているかのように開き直りました。

 

経産省「合意形成へ事業者はていねいな説明と議論を」

経産省電力安全課の担当者は、会の問い合わせに対し「評価書は総合的に評価していて問題ない」としながら「評価の根拠を説明することは議論の基礎」「合意形成のために、ていねいな説明をするように指導している。合意形成を軽んじていいことは何もない」と答えました。

住民とのコミュニケーションによる納得と合意の「公約」の実行を

「評価書」では、県知事意見の総論に対する見解で「住民等及び関係両市と積極的にコミュニケーションを図り、それぞれが抱く不安や懸念等の解消に向け誠実に対応し、本事業の実施に対する理解を得られるように努めます。」と公約しました。その他の項目でも、ていねいに説明することや住民の納得と合意の形成をはかることや、適切な追加措置をとることを多く言明しています。この「公約」を実行しなければ事業認可ができないことを関西電力は知るべきです。

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